日本霊長類学会

【新刊】つくる・つかう(2023/3/24 掲載)


生態人類学は挑む SESSION 4
つくる・つかう
伊谷 樹一 編

京都大学学術出版会
刊行日:2023年4月5日
ISBN:9784814004416
https://www.kyoto-up.or.jp/books/9784814004416.html


生態人類学は挑む
https://www.kyoto-up.or.jp/series.php?id=154

SESSION 1
動く・集まる
大塚 柳太郎 編

序 大塚柳太郎
第I部 「動く」ことで生きる—空間利用の生物文化適応
 第1章 「動く」ことで形作られるチンパンジー社会[中村美知夫]
 第2章 コンゴ盆地熱帯雨林の狩猟採集生活[佐藤弘明]
 第3章 マレー半島の狩猟採集民スマッ・ブリ—移動性と資源利用[口蔵幸雄]
 第4章 「動く」戦略からみたオセアニアにおけるヒトの移住史[小野林太郎]
第II部 「集まる」ことの原点—個体群の再生産のエコロジ一
 第5章 生まれる,動く,集まる,去る,そして死ぬ—サルたちのマイクロデモグラフィー[高畑由起夫]
 第6章 「集まる」ための性行動と再生産[小西祥子]
第III部 「集まる」ことの現在—変容する社会における出生・死亡・移動
 第7章 アラブ農村における人口増加と適応史—ヨルダン南部に定住したサブサハラ出自集団[末吉秀二]
 第8章 集まる人々と動く家畜—遊牧民レンディーレの定住集落[孫暁剛]
 第9章 「未婚」「非婚」そして「結婚」—サンブル女性の自律と出自集団への帰属[中村香子]
 第10章 少子化による人口圧の上昇と生業変化—ラオス定住農業社会の変容[富田晋介]
終章 「動く」と「集まる」からみるヒト—人間−環境系の変遷史[大塚柳太郎]
https://www.kyoto-up.or.jp/books/9784814003112.html


SESSION 2
わける・ためる
寺嶋 秀明 編

序 寺嶋秀明
第Ⅰ部 霊長類と人をつなぐ分配と平等
 第1章 食物分配の進化と平等原則—チンパンジーとボノボの世界から[黒田末寿]
 第2章 分かち合う人間—狩猟採集民サンのシェアリングと現代社会[今村 薫]
 第3章 分配に与る者—目の不自由な狩猟採集民ジェマの一生[戸田美佳子]
第Ⅱ部 分配のエスノグラフィー 
 第4章 狩猟採集民バカの食物分配—過剰な分配とひそやかな交渉[関野文子]
 第5章 よろこびを分かち合う島—バヌアツ共和国の共食文化[木下靖子]
 第6章 富を蓄えつつ分配する人びと—エチオピア農耕民の地下貯蔵庫[砂野 唯]
第Ⅲ部 せめぎあう平等と不平等
 第7章 国家を受けいれた社会の平等性—マダガスカル漁民の生業戦略と社会関係[飯田 卓]
 第8章 狩猟採集と不平等—不平等社会確立の条件に関する試論[高倉浩樹]
終章 「わける・ためる」から見る人の進化史—最終共通祖先から家族の登場まで[寺嶋秀明]
https://www.kyoto-up.or.jp/books/9784814003440.html


SESSION 3
病む・癒す
稲岡 司 編

序 稲岡 司
第Ⅰ部 霊長類の病む・癒す
 第1章 ルビー一家の闘病記—野生チンパンジーの「病い」の経験と病原体を介した「人間」との混淆[花村俊吉]
 第2章 医療診断なきチンパンジー社会の「障害」について[松本卓也]
第Ⅱ部 個体を脅かす狭義の病
 第3章 狩猟採集社会における健康と医療—バカが膨大な薬の知識をもつ理由[服部志帆]
 第4章 パプアニューギニア北西部沿岸に住む人びとの病気と治療行動[塚原高広]
 第5章 身体の不調に対処する—ラオス南部農村の事例[藤村美穂]
第Ⅲ部 社会を脅かす広義の病
 第6章 先史時代の「病み」—縄文人の口腔病理からみえる食生活[佐宗亜衣子・近藤 修・米田 穣]
 第7章 ミルクから見る適応と進化—フィリピンにおける水牛ミルク摂取と乳糖不耐症[辻 貴志]
 第8章 社会の変容と子どもの栄養・成長—西ジャワ農村の事例[関山牧子] 
第Ⅳ部 他集団との共存
 第9章 新たな環境への適応過程—タイにおける焼畑民モンの移住と生業変化[中井信介]
 第10章 野生の保護動物との事故—スリランカ中部乾燥地帯におけるヒト・ゾウ紛争[Anuradha Jayaweera,藤村美穂,稲岡 司]
終章 「病む・癒す」が持つ意味[稲岡 司]
https://www.kyoto-up.or.jp/books/9784814003785.html


SESSION 4
つくる・つかう
伊谷 樹一 編

序 [伊谷樹一]
第Ⅰ部 つかう
 第1章 畑地利用のローカル戦略—樹木のある畑地景観のつくり方・つかい方[大久保悟,徳岡良則]
 第2章 人とザンジバルアカコロブスの関係を考える—国立公園の設置をめぐって[野田健太郎]
 第3章 出作りによる乾燥林の焼畑—マダガスカル南西部における無主地の利用[安髙雄治]
第Ⅱ部 置き換える
 第4章 雑草の資源化—ボルガバスケット産業における材料の転換[牛久晴香]
 第5章 つかい,つくられるラオスの在来野菜[小坂康之]
 第6章 新しい生態系をつくる[伊谷樹一]
第Ⅲ部 つくる
 第7章 「つくる」と「つかう」の循環をうみだす—タンザニアにおける籾殻コンロの開発実践をとおして[平野 亮]
 第8章 食文化を支える再生可能燃料—ウガンダ・首都カンパラにおけるバナナの調理方法とバイオマス・ブリケットの活用から[浅田静香]
 第9章 消えない炭と林の関係[多良竜太郎]
終章 資源をつかう,つくる[伊谷樹一]
https://www.kyoto-up.or.jp/books/9784814004416.html


SESSION 5
関わる・認める
河合 香吏 編

序 [河合香吏]
第Ⅰ部 秩序と社会の起原
 第1章 何が社会に「秩序」をもたらすのか?[北村光二]
第Ⅱ部 社会に生きる,社会で育つ
 第2章 群れない類人猿—オランウータンの関わり合いから見える「集まらない」社会性[田島知之]
 第3章 狩猟採集民の子どもはどのようにして大人になるのか—育児協働と子どもの狩猟採集活動[山内太郎]
第Ⅲ部 食べることとささえあい
 第4章 全体の努力と個体の努力—群れはいかに維持されるのか[岩田有史]
 第5章 栄養生態学からみた人との関わりと子どもたち—近代化過程にあるパプアニューギニア東高地州におけるフードシェアリング[夏原和美]
第Ⅳ部 行為のやりとり,もののやりとり
 第6章 群れの「外」の関わり合い—ニホンザルの互恵性からみる社会[川添達朗]
 第7章 格差のある二者の共生にみる力学—ミャンマーのチャ農家と労働者によるチャ摘み制度の調整を事例に[生駒美樹]
第Ⅴ部 婚姻と家族のすがた
 第8章 離合集散が織りなす集団の動態—ヒトとチンパンジーの社会にみる概日性多相集団[座馬耕一郎]
 第9章 振る舞いをつむぎ,他者とともに生きる—パプアニューギニア・マヌス島の結婚生活と相互行為[馬場 淳]
第Ⅵ部 ともに生きることの方途
 終章 共存の諸相—他者と関わり,他者を認めるとはどのようなことか[河合香吏]
https://www.kyoto-up.or.jp/books/9784814003853.html


SESSION 6
たえる・きざす
伊藤 詞子 編

序 [伊藤詞子]
第Ⅰ部 アウター・ワールド再考
 第1章 環境の生成と消滅—人新世とエスノプライマトロジー[足立 薫]
 第2章 アグロフォレストリーとともに生きる—チャ・コーヒー・カカオ栽培の事例より[四方 篝,藤澤奈都穂,佐々木綾子]
 第3章 タンザニア農村における家畜飼養のこれから—家畜感染症の流行に学ぶ[勝俣昌也,神田靖範,伊谷樹一]
第Ⅱ部 反転するインナー・ワールドとアウター・ワールド
 第4章 つながりを維持し,葛藤を引き受ける—フィジー・キオア島における変化にたえることの歴史と現在[小林 誠]
 第5章 霊長類の社会変動にみるレジリエンス[竹ノ下祐二]
 第6章 「互恵」と「共感」にもとづく正義の実現—共同体ガバナンスと葛藤解決における普遍的道徳基盤のはたらき[竹川大介]
第Ⅲ部 渾沌を生きる
 第7章 国境を越えた集団移住と「環境難民」—歴史経験が生み出すバナバ人の怒りと喪失感[風間計博]
 第8章 個の死と類の亡失をめぐる人類学的素描[内堀基光]
終章 カソゲの森にきざすもの—ヒトがもたらす攪乱と生成[伊藤詞子]
https://www.kyoto-up.or.jp/books/9784814004409.html

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