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公開シンポジウム

大会3日目(7月20日)午後に、公開シンポジウム「母親〜サル学と子ども学のクロスディスカッション」を開催します。参加申込はいりません。どなたでもご参加いただけます。ヒトとサルの母親について、サル学の知見と子ども学の知見をあわせ、議論を深めたいと考えています。多数のご参加をおまちしています。


(画像をクリックすると詳細チラシのPDFファイル(13MB)が開きます)

概要

テーマ
母親〜サル学と子ども学のクロスディスカッション
日時
2009年7月20日(海の日) 14:00〜17:00
場所
中部学院大学各務原キャンパス大講義室 (岐阜県各務原市那加甥田町30-1)l

開催趣旨

現在、「母親」が揺らいでいます。生活様式の急激な変化や 多様化により、母親たちが自らの「あるべき姿」を見出すことが困難になっています。他方、さまざまな「あるべき姿」が提示される中、その「あるべき姿」にな れず悩む母親も増加しています。そのため、母親の育児をめぐる悩みは深刻化し、そ れが時には育児放棄や虐待、子殺し等の問題として顕在化しています。

現代の母親はどうあるべきなのでしょうか。さまざまな分野の研究者、実践者たちが、議論していますが、なかなか答えは見えてきません。

日本の霊長類学は、ヒトを含めた霊長類の研究を通じ、人類社会の進化、人間の 本性を解明することをその目的の一つとしてきました。母親の行動・社会関係・心理・ 母子間相互作用といった問題に関しても、フィールドワークに基づく野外研究、 実験室での心理学的研究、生殖生理といった諸領域からの多くの研究の蓄積があ ります。

「子ども学」は、「子ども」およびその周辺領域に関する、総合的な新 学問分野です。それは、発達心理学、保育学、小児科学、教育学といった、既 存の学問分野の枠組みを超え、子どもという存在を総合的に捉え、「子ども理解」 を基本に、発達障害や子育て支援といった現代的問題にもとりくむ領域です。

そこで本シンポジウムでは、まず霊長類学の立場から、ヒトの 母親をめぐる議論にあらたな論点を提示しようと思います。次いで、そうした論点をどのよ うに発展させてゆくことができるか、子ども学の立場から検討します。ふ たつの学問領域をクロスさせた討論を通じ、現代の母親問題を解きほぐす糸口を 探りたいと考えています。

プログラム

霊長類学からの話題提供

チンパンジーの母子の参与観察から見えてくる「母親」
明和政子(京都大学大学院教育学研究科)
母になること、母でいること
広谷浩子(神奈川県立生命の星・地球博物館)
「母親」を育てる〜母性を引き出すきっかけづくり〜
不破紅樹(林原生物化学研究所類人猿研究センター)
だれもが「母親」:アフリカ焼畑農耕民社会の「母親」のすがた
杉山祐子(弘前大学人文学部)

子ども学からのコメント

  • 林陽子(中部学院大学子ども学部)
  • 別府悦子(中部学院大学子ども学部)

総合討論