学会活動

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2005年1月13日

環境大臣
小池 百合子 殿
日本霊長類学会
会長  西田 利貞

紀伊半島におけるタイワンザルとニホンザルの交雑問題に関する要望

 和歌山県を中心に紀伊半島で生じた外来種であるタイワンザルと在来種であるニホンザルの交雑化はわが国の固有生物種に対する遺伝子攪乱として注目されてきました。環境省の指導と補助により、和歌山県は「特定鳥獣保護管理計画」に基づくタイワンザルおよび交雑個体(以下、交雑集団)の捕獲を進めてきました。また、私ども日本霊長類学会はこの計画に賛同し、その遂行に協力してきました。その結果、一時は300頭に達すると危惧された交雑集団は、現在50〜80頭程度に縮小しています。しかしながら、交雑集団の増加率はきわめて高く年間14%にも達することから今後も引き続き捕獲を実施する必要があります。

 このような状況の中、和歌山県は、今年度で「特定鳥獣保護管理計画」を終了する方針を固め私どもに通知してまいりました。この時点で事業を終了すれば、交雑集団は高い増加率のもとに5年後には150頭、10年後には300頭、15年後には600頭に増殖増加し、除去計画そのものが水泡に帰すことになります。またその間に多数の交雑個体が和歌山県だけでなく紀伊半島全域に拡大することも予測されます。私ども日本霊長類学会はこの状況を憂慮し以下の要望をいたします。


要望

 交雑タイワンザルが紀伊半島地域に拡散することを防止するための対策を国が中心となって進めるよう要望いたします。この際には、現在施行が検討されている「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」に基づき、関係自治体を指導し、積極的かつ早急な対応をしていただくよう要請いたします。とくに和歌山県に対しては、現在実施されている「特定鳥獣保護管理計画」の延長をご指導くださるように合わせて要請いたします。


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