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第5回文部科学省RR2002企画シンポジウム
「ナショナルバイオリソースプロジェクト『ニホンザル』−将来へ向けて、5年間のあゆみ−」


日時:2007年2月2日(金) 12:00開場、13:00開演(終了17:30)
場所:日本大学会館第2別館〒102−8251 東京都千代田区五番町12−5

シンポジウム開催趣旨

文部科学省の新世紀重点研究創生プラン(RR2002)の一つであるナショナルバイオリソースプロジェクト「ニホンザル」は、人類の福祉の向上に貢献する医学・生命科学研究に必要なニホンザルの繁殖・供給体制の整備を目指し、平成14 年度より開始されました。本シンポジウムは、当プロジェクトの五年間の取り組みを広く知っていただき、プロジェクトの将来像を考え、また、日本のサルを使った研究とその応用の現状をご紹介するために開催いたします。 ニホンザルなどマカカ属のサルは、現在侵襲的な処置を伴う実験に利用される動物の中で最もヒトに近縁な動物であり、霊長類に特有な感染症の研究、生殖医学、高次脳機能の研究などに必須の動物とされています。日本では、これまでニホンザルそのものの研究が積み重ねられて来た結果、生態学、社会学、行動学、遺伝学、形態学的な面において、世界のサル類の中においても最も情報量の多い種でもあり、他のマカカ属サルと比較して、比較的穏やかな性格で知能も高く複雑な課題をこなすことから、高次脳機能の研究によく用いられ、多くの成果があげられてきました。 しかし、これまで国内には研究用のニホンザルの繁殖・供給を担う施設はなく、野生由来で有害鳥獣駆除によって捕獲されたサルに対して飼養許可を得て研究に使用するか、動物園などで過剰繁殖となったサルを、取り扱い業者を経て購入することで、現場の研究者はサルを入手してきました。しかし、動物園の過剰繁殖動物の供給は不安定であった上、近年環境省の鳥獣保護計画事業での捕獲動物の取り扱いの方針が変更されたことから、野生由来のサルの入手が困難になってきています。また、野生動物を実験に利用することへの批判もあります。 このような状況を打開するために、日本国内に研究用ニホンザルの繁殖・供給を安定的に行うシステムを確立することを目的として、ナショナルバイオリソースプロジェクト「ニホンザル」は開始されました。母群の収集というゼロから始まったプロジェクトは、五年をかけて、ようやく試験的ながら供給を開始するまでに到りました。今後、ニホンザルを含むマカカ属のサルは、これまでマウスなどの動物で解明されてきた生命科学研究の成果を臨床医学に応用するための橋渡し研究(トランスレーショナルリサーチ)において、重要な役割を果たすことを期待されています。また、アルツハイマー病、パーキンソン病、自閉症などの子供の発達障害、交通事故などによる高次脳機能障害などの治療法研究においても必要不可欠の動物です。

本シンポジウムは、バイオリソースプロジェクト「ニホンザル」のこれまでの取り組みを広く知っていただくために開催します。また、サルを使った研究とその応用の現状を広く知って頂き、さらに、さまざまな観点からその将来像を考えるために開催いたします。

プログラム:
13:00〜13:05 開会挨拶「ニホンザル」バイオリソース運営委員会・委員長 伊佐正
13:05〜13:10 来賓挨拶文部科学省
第1部 NBR5年間の総括と将来展望
13:10〜14:00 NBRの5年間と将来展望ニホンザル」バイオリソース運営委員会・委員長 伊佐正
14:00〜14:30 京都大学霊長類研究所RRS計画      京都大学霊長類研究所 景山節
14:30〜14:40 質疑応答
14:40〜14:50 休憩
第2部 ニホンザルについて
14:50〜15:20 特性日本大学総合科学研究所 山根到
15:20〜15:50 研究紹介東北大学 虫明元
15:50〜16:00 質疑応答
16:00〜16:10 休憩
第3部 動物実験を取り巻く環境
16:10〜16:40 動物実験を巡る環境(仮題)  動物との共生を考える連絡会 青木貢一
16:40〜17:10 動物実験の社会的理解に向けた取り組み  筑波大学 八神健一
17:10〜17:25 総合討論
17:25〜17:30 閉幕の挨拶